クレジットカードを複数枚持っている方は多く、一般社団法人 日本クレジット協会によると成人1人につき2.9枚のカードが発行されています。
これだけ複数枚持ちの人がいるとなると、1枚しか利用していない場合や、これからクレジットカードを持とうとしている人からすると、複数枚持った方がいいのか迷う方もいらっしゃるかもしれません。
大事なことは、クレジットカードを1枚しか持たないメリット・デメリットを正しく理解しておくことです。また1枚しか持たない場合は、究極の1枚と呼べるクレジットカードを選ぶことで、より利便性が増していきます。
複数枚持ちをしている人でもメインで最強となるクレジットカードを決めています。そして2枚目以降はサブカードとしているケースが多く、メインとして使うカードは1枚しか持っていない特徴があります。
クレジットカードを1枚しか持たないメリット・デメリット
クレジットカードを1枚しか持たないメリット・デメリットについて、それぞれ解説していきます。
クレジットカードをメインの1枚に絞るメリット
クレジットカードをメインの1枚に絞るメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
・クレジットカードの管理がしやすい
・ポイントの集約がしやすい
・カード会社によってはインビテーションが受けられることもある
・悪用のリスクが減る
クレジットカードを1枚に絞ることで、支払いやポイント、リスクの管理がしやすくなることがメリットとして挙げられるでしょう。
クレジットカードは決まった締め日と支払日に応じて支払いする必要がある中で、1枚であれば管理がしやすいです。
複数枚のクレジットカードを利用している場合、それぞれのカードの利用額と支払いの管理が発生するため、複数の支払日を管理する必要があります。
ポイントも1枚のクレジットカードであれば、全てまとめて貯めることができるものの、複数枚では分散されて貯まります。
クレジットカードによっては、ポイントが貯まるほど還元率が高くなったり、交換数が多いほどお得な商品に交換できたりもするためポイントの集約は最強のメインに近づいていきます。
また、利用するクレジットカードによっては、カード会社が規定する条件をクリアすると、インビテーション(招待)によりゴールドカードへのランクアップができることもあります。
1枚のみ利用することで、利用額も分散せずに実績が増えるため、インビテーションを受けられる可能性も高くなるでしょう。
そしてもし1枚しか持たないと判断するならば、究極の1枚となるクレジットカードを選ぶと良いでしょう。
クレジットカードをメインの1枚しか持たないデメリット
クレジットカードを1枚しか持たないデメリットを挙げると以下のようなものが挙げられます。
・お店が国際ブランドに対応していない場合がある
・破損や紛失時にクレジットカードが使えない
・ポイント還元率などの恩恵が減る時がある
クレジットカードは、利用するお店が国際ブランドに対応していない場合は使うことができません。
クレジットカードが使えるお店では、全ての国際ブランドに対応しているお店と、そうでないお店があります。
付帯の国際ブランが使えないお店の場合には、クレジットカード決済ができないため、もう1枚持っておけば良かった、と感じられる可能性があるでしょう。
また、保有している1枚のクレジットカードが、破損や紛失した際にカードが使えなくて困るシーンも想定されます。
他にも、利用するお店によっては、他のクレジットカードで利用することでより高還元で貯まるカードがあればポイントの恩恵が受けられない場合もあるため、デメリットに感じられるかもしれません。
クレジットカードをメインの1枚しか持たない人の3つの特徴
クレジットカードを1枚しか持たない人の3つの特徴としては以下のとおりです。
特徴1.クレジットカード管理を簡単にしたい人
特徴2.クレジットカードの使いすぎが心配な人
特徴3.ステータスカードを目指す人
それぞれの特徴について見ていきましょう。
特徴1.クレジットカード管理を簡単にしたい人
メリットでもお伝えしたように、クレジットカード管理を簡単にしたい人は1枚持ちが適していると言えるでしょう。
クレジットカードは後払い決済になるため、締め日や支払日をしっかりと管理する必要があります。
支払日の遅れは、信用情報の悪化を招くため、将来的にクレジットカードやローンなどが利用ができない恐れがあるでしょう。
複数枚持つことで、そのリスクが増えてしまうことも考えられるため、クレジットカード管理を簡単にしたい人には1枚持ちが適しています。
また、ミニマリストであれば、カード1枚でまとめて支払い出来ることはメリットに感じられやすいと言えるのではないでしょうか。
住む環境によっては、普段利用しているお店でカード決済に対応していれば、現金や他のポイントカードなど無駄なものを省きクレカ1枚持っていれば決済が可能です。
特徴2.クレジットカードの使いすぎが心配な人
クレジットカードは使い過ぎてしまうかもしれない、と心配される方もいらっしゃるかもしれません。
クレジットカードを1枚しか持たないことで、管理がしやすくなるため使いすぎる懸念がある場合には、1枚持ちが適していると言えそうです。
クレジットカードは一般カードでも、10万円から100万円程度の利用枠が付与されます。
枠が多い人ほど一月で使える額も多くなるため、ご自身の支払い能力を超えるような額を使わないように注意しましょう。
カードを使いすぎることで、分割払いやリボ払いを頼ることになり、状況が悪くなれば支払い遅れに陥る恐れもあります。
そうならないためにも、クレジットカードの支払い管理をしやすい環境をご自身で整えることも重要です。
特徴3.ステータスカードを目指す人
クレジットカードを1枚しか持たないことで、より上のステータスカードを目指すことも可能になり、究極の1枚へと近づいていきます。
ステータスカードを目指す場合、ゴールドカードやプラチナカードなどのハイステータスカードの中でも、条件をクリアした会員のみがインビテーション(招待)を受けることが近道と言えるかもしれません。
カード会社によってもインビテーションが受けられる条件は異なります。
年間100万円以上のカード利用や、2年連続で100万円以上を利用するなど、条件をクリアすることで得られるクレジットカードなので、ステータス性が感じられるカードです。
複数のカードを使うよりも、メイン1枚のみを使うことで条件も達成しやすいと言えるため、ステータスカードを目指す人に適しています。
クレジットカード究極の1枚を選ぶコツは?
トラノコ会員約7,850人へのクレジットカード選びに関するアンケート調査を実施しています。
その中で、重視する点は1位がポイント還元率の高い、2位が年会費の安さでした。
その他の重視する点として人気の高かった以下の4項目
- 年会費無料を選ぶ
- ポイント還元率の高さで選ぶ
- 国際ブランドで選ぶ
- ステータスで選ぶ
を中心に、クレジットカード究極の1枚を選ぶコツについて見ていきましょう。
年会費無料を選ぶ
年会費無料のクレジットカードを選ぶことで、負担なく持てることがメリットに感じられやすいと言えるでしょう。
一般カードのクレジットカードの中には、年会費1,000円ほどかかるカードがあります。
年会費1,000円以上の還元を受けると考えた場合、還元率1%で利用しても、10万円以上利用しなければ年会費以上の還元を受けることができません。
そう考えると、年会費無料で1%還元のカードの方がお得に感じられることからも、年会費は重要視されやすいと言えるのではないでしょうか。
もちろん、年会費無料のカードを複数枚持っていても費用面では同じ無料に変わりないものの、1枚しか持たないことで不正利用のリスクや支払い管理を簡単にできるメリットが享受できるでしょう。
また、近年では、一般カードだけではなく条件クリアで年会費無料で持てるゴールドカードが増えていることも理由に挙げられます。
年会費無料のカードであっても、ポイント特典や付帯特典が充実していることから注目されているポイントと言えそうです。
ポイント還元率の高さで選ぶ
ポイント還元率の高さで選ぶことも、多くの会員が選ぶポイントとして注目しています。
やはり、ポイント還元は、クレジットカードを利用する中で満足度に直結する特典内容とも言えるでしょう。高還元のクレジットカードを選ぶポイントとしては、
・基本還元率が1%を超えている
・最大のポイントが5%を超えている
・普段利用している店舗で高還元が受けられる
上記の内容を踏まえて選ぶことで、よりポイントの恩恵を受けやすくなります。
ポイント還元率の高いカードを1枚しか持たないことで、ポイントを集約して貯めやすいことにも繋がります。
基本還元率は、低いもので0.2%還元と1%近くの差があるため年間の利用額で見ればもらえるポイント数に差が生じられるため、事前にポイント特典の内容は確認しておくのがいいでしょう。
国際ブランドで選ぶ
国際ブランドで選ぶ方法もあります。
クレジットカード決済できるのは、国際ブランドが使える加盟店が基本となるため使えないお店も存在します。
国内で発行されている主要な国際ブランドとしては以下の5つです。
- Visa(ビザ)
- MasterCard(マスターカード)
- JCB(ジェーシービー)
- American Express(アメリカン・エキスプレス)
- Diners Club(ダイナースクラブ)
最も加盟店数が多いと言われているのが、VisaやMastercardです。
国内唯一の国際ブランドがJCBで、ディズニーのオフシャルスポンサーをしていることもあり、国内向けのキャンペーンなどが充実しています。
American ExpressやDiners Clubは、ハイステータスな国際ブランドと言われることも多く、理由としては年会費が高額なカードを多く取り扱っていることも要因と言えるでしょう。
選び方はそれぞれあるものの、使いやすさという点では、Visaが加盟店数も多く国内でのシェアも高いです。
実際に、国内の国際ブランドシェアとしてイプソス(株)が調査したアンケート結果では、50%以上がVisaを所有していることが分かっています。(引用:イプソスキャッシュレス大規模調査)
国際ブランドを1つに選ぶポイントとしては、普段利用しているお店で対応している国際ブランドがどこなのかを把握しておくとより選びやすいと言えるかもしれません。
例えば、コストコではMasterCardしか使えないため、利用の多い方はMasterCardを選ぶなど1枚しか持たなくても利用店舗で対応できる国際ブランド一つでも十分決済には困らないケースもあるでしょう。
ステータスで選ぶ
クレジットカードにもランクがあるため、ステータスで選ぶのも一つの選択肢です。
ステータスと言っても、はっきりとした定義はないものの、一般<ゴールド<プラチナ<ブラックのランクに応じてステータスは高くなると言えます。
一般カードよりもゴールドカードの方が、当然ステータスは高く、特に先にもお伝えしたように、インビテーションでしか入会できないゴールドカードは、より高いと言えるのではないでしょうか。
1枚しかクレジットカードを持たないのであれば、よりステータスにこだわることも選択肢の一つと言えるので、ステータスで選ぶのもいいかもしれません。
クレジットカードで最強のメインは?究極の1枚の候補3選
クレジットカードを1枚しか持たないとなれば、1,000種類以上あるカードの中から選ぶこと自体大変に感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、トラノコ会員がメインカードとして使っている、満足度の高いクレジットカードを調査した結果から厳選した3つのクレジットカードを究極の1枚として紹介していきます。ご自身にとっての最強のメインとなるようなカード選びの参考にしてみてください。
①三井住友カード(NL)
三井住友カード(NL)は、完全ナンバーレスデザインとタッチ決済で不正利用防止やスムーズな決済が特徴のカードです。
アンケートではこのカード1枚のみという人もおり、その人たちにとっては究極の1枚として選択したのかもしれません。
三井住友カード(NL)の基本情報
カード名 | 三井住友カード(NL) |
デザイン | カード|
年会費 | 永年無料 |
還元率 | ポイント0.5%〜7%(※) |
国際ブランド | |
保険 | ●海外旅行傷害保険:最高2,000万円(利用付帯) ※選べる無料保険への切り替えも可能 |
家族カード | 年会費:永年無料 |
ETCカード | ●年会費:初年度無料、利用がなければ2年目以降550円(税込) ●発行手数料:無料 |
電子決済 | Apple Pay Google Pay iD 楽天ペイ WAON |
マイル | ANA |
期間 | 発行までの最短10秒 ※即時発行できない場合があります。 |
入会条件 | ●満18歳以上の方(高校生は除く) |
公式サイト | 詳細を見る |
三井住友カード(NL)の特徴
三井住友カード(NL)は、年会費永年無料で持つことができるクレジットカードです。
注目したいポイント還元率は、基本還元率が0.5%と一般的ではあるものの、対象店舗で最大7%還元が受けられる高還元カードです。
- セブン-イレブン
- ローソン
- マクドナルド
- すき家
- サイゼリヤ
- ドトール
- 対象のすかいらーくグループ飲食店
その他
対象店舗でカードでタッチ決済をすると5%、スマホアプリのタッチ決済をすると7%還元(※)が受けられます。
年会費無料で対象店舗を普段利用される方は、ポイント特典も充実しているため、メリットに感じられやすいカードでしょう。
国際ブランドは、VisaもしくはMastercardから選んで発行が可能です。
三井住友カード(NL)は、ステータスの面でも年間100万円以上などの条件を満たせば、三井住友カード ゴールド(NL)へのインビテーションが受けられることもあるようです。
一般カードと同じ年会費無料でゴールドカードが持てるため、一般カードよりもステータスの高いカードが持てるでしょう。
※スマホのVisaのタッチ決済、Mastercard®タッチ決済が対象です。
※iD、カードの差し込み、磁気取引は対象外です。
※商業施設内にある店舗などでは、一部ポイント付与の対象となりません。
※一定金額(原則1万円)を超えると、タッチ決済でなく、決済端末にカードを挿しお支払いただく場合がございます。その場合のお支払い分は、タッチ決済分のポイント還元の対象となりませんので、ご了承ください。上記、タッチ決済とならない金額の上限は、ご利用される店舗によって異なる場合がございます。
※通常のポイントを含みます。
※ポイント還元率は利用金額に対する獲得ポイントを示したもので、ポイントの交換方法によっては、1ポイント1円相当にならない場合があります。
②リクルートカード
リクルートカードは、基本還元率が一般カードの中でもトップクラスで貯まるカードです。
リクルートカードの基本情報や特徴について解説します。
リクルートカードの基本情報
カード名 | リクルートカード |
デザイン | カード|
年会費 | 永年無料 |
還元率 | ポイント1.2%〜4.2% |
国際ブランド | |
保険 | ●海外旅行傷害保険:最高2,000万円(利用付帯) ●国内旅行傷害保険:最高2,000万円(利用付帯) ●ショッピング保険:年間100万円まで |
家族カード | 年会費:永年無料 |
ETCカード | ●年会費:永年無料 ●発行手数料:1,100円(税込) ※JCBは無料 |
電子決済 | Apple Pay GooglePay 楽天ペイ |
マイル | JAL |
期間 | 発行までの1〜2週間程度 |
入会条件 | ●日本国内在住の満18歳以上(高校生を除く)の方 ●本人または配偶者に安定した継続収入のある方 |
公式サイト | 詳細を見る |
リクルートカードの特徴
リクルートカードは、年会費無料で持つことができるクレジットカードです。
ポイントの還元率は、基本還元率が1.2%と高く対象店舗では最大4.2%還元が受けられる高還元カードです。
以下の対象店舗でポイントの高還元が受けられます。
- ポンパレモール:4.2%
- じゃらん:3.2%
- Hot Pepper Beauty:3.2%
- ホットペッパーグルメ:1.2%+人数×50P
年会費無料で基本還元率や優待店での利用が多い方は、より高還元でポイントが貯まるため還元率の高さはメリットに感じられやすいでしょう。
リクルートカードは、
- Visa
- Mastercard
- JCB
上記3つの国際ブランドから選ぶことができるため、選択肢も豊富です。
残念ながらステータスの面では、ゴールドカードの取り扱いはありません。
付帯特典には、国内外の旅行傷害保険やショッピング保険が無料付帯しているため、特典は充実しているカードと言えるのではないでしょうか。
③JCB CARD W
JCB CARD Wは、JCBオリジナルシリーズの中でも、若年層限定で作ることができるカードです。
20代・30代の人から「メインカードで使っている。」という意見があり、究極の1枚として支持している人もいることでしょう。
JCB CARD Wの基本情報
カード名 | JCB CARD W |
デザイン | カード|
年会費 | 永年無料 |
還元率 | ポイント1%〜10.5% |
国際ブランド | |
保険 | ●海外旅行傷害保険:最高2,000万円(利用付帯) ●ショッピングガード保険:年間100万円まで |
家族カード | 年会費:永年無料 |
ETCカード | ●年会費:永年無料 ●発行手数料:無料 |
電子決済 | Apple Pay Google Pay QUICPay |
マイル | ANA JAL スカイ |
期間 | 発行までの最短5分 |
入会条件 | ●18歳以上39歳以下で本人または配偶者に安定継続収入のある方。 ●または高校生を除く18歳以上39歳以下の学生。 |
公式サイト | 詳細を見る |
JCB CARD Wの特徴
JCB CARD Wは、満18歳〜39歳までの方が申し込みすることができる年会費無料のカードです。
年齢制限があるため、40歳になったら使えないというわけではなく、39歳までに発行しておけば40歳以降も使い続けることができます。
JCB CARD Wのポイント還元は、基本還元率が1%、JCBオリジナルシリーズパートナーでは最大10.5%還元を受けることができる高還元カードです。
- セブンイレブン:2.0%
- Amazon:2.0%
- Apple Store:1.5%
- スターバックス:5.5%
- その他
上記のような優待店をはじめ、JCBオリジナルシリーズの店舗約186件の優待サービスが設けられています。(2023年12月時点)
ポイント還元率においては、若年層限定カード特典として基本還元率が高くなっているのがこのカードの特徴とも言えます。
JCB CARD Wの国際ブランドは、JCBのみになるため選ぶことはできません。
ステータス面では、公式では公表されていないものの、JCBゴールドへのインビテーションが受けられることもあるようです。
JCBゴールドについては、インビテーションでのみ入会できるJCBゴールド ザ・プレミアへの可能性もあるため、JCB CARD Wを持つことでステータスカードを持てる窓口になるかもしれませんね。
上記のような年会費無料のクレジットカードを厳選して紹介してきましたが、トラノコ会員がメインカードとして使っているカードは他にもあります。
その他のカードについても、まとめていますので、ぜひそちらもご一読ください。
クレジットカード究極の1枚はどれ?トラノコ会員が実際にメインカードで使っている10種類をご紹介
まとめ
クレジットカードを1枚しか持たないことでポイント還元や支払い管理が一元化されるため、究極の1枚を見つけることで、より多くのメリットを感じられるでしょう。
一方で、クレジットカードを使い分けする方がメリットになると感じられるケースもあり、どちらが合うかは人それぞれです。ただし2枚以上のクレジットカードを持つ場合も、メインで最強のカードを1枚選び、他をサブカードとして使い分ける方が効率的な利用が出来る傾向にあるようです。