コンビニにはATMが併設されていることが多いため「お金を借りられないの?」と思った人もいるでしょう。
結論として、コンビニATMでは様々な方法でお金を借りられます。
基本的には24時間営業しており、銀行ATMの時間外にも利用できるため、利便性が高いと言えます。
ただし、コンビニATMにもデメリットはあるため、利用方法には注意しなければいけません。
この記事では、コンビニATMでお金を借りる方法を3種類紹介し、それぞれの特徴や手順などを解説します。
監修者の紹介
公認会計士・税理士:重松輝彦。
中央青山監査法人、あずさ監査法人という4大監査法人で経験を積み、平成24年8月に重松輝彦公認会計士事務所を設立。お金に関する専門用語を分かりやすく解説し、節税サポートなども得意とする。
コンビニATMからお金を借りる方法は3通り
コンビニATMからお金を借りる方法は3通りあります。
それぞれ特徴が異なるため、金利や審査時間など基本的な情報をまとめました。
名称 | 金利 | 審査時間 | 無利息サービス |
---|---|---|---|
大手消費者金融 | 18%程度 | 最短数分〜30分 | 30日程度 |
クレジットカード | 18%程度 | 数日 | なし |
銀行キャッシュカード | 15%程度 | 最短即日〜数日 | なし |
上記以外にも、借入方法ごとに様々な点が異なるため、まずは特徴を理解しておきましょう。
①大手消費者金融を利用する
大手消費者金融会社では、カードローンを提供しており、コンビニATMからお金を借りることが可能です。
大手消費者金融では無利息サービスを提供しており、一定期間の利息を0円にしてくれるため、返済にかかるコストが抑えられます。
また、スマホアプリからコンビニATMで借入可能なサービス「スマホATM」に対応していることが特徴です。
コンビニATMで借入できる消費者金融としては、以下の3つが挙げられます。
・アコム
自動契約機(むじんくん)で申し込みすると最短即日でローンカードの発行が可能
・アイフル
セブン銀行ATM・ローソン銀行ATMからスマホで借入できる
・プロミス
上限金利が他の大手消費金融よりも低い(17.8%)
②クレジットカードを利用する
クレジットカードに「キャッシング枠」が付帯されている場合、コンビニATMから借入が可能です。
そもそもクレジットカードの枠には「ショッピング枠」「キャッシング枠」「総利用枠」の3種類が設定されています。
名称 | 特徴 |
---|---|
ショッピング枠 | ショッピング(商品の購入)やサービスの支払い時に利用可能な枠のこと |
キャッシング枠 | ATMやインターネットから、お金を借りるための利用可能な枠のこと |
総利用枠 | クレジットカード全体で利用可能な枠のこと |
キャッシング枠は10万円〜30万円程度に設定される傾向があるため、少額の借入に活用できます。
ただし、キャッシング枠がない場合は新たに申請が必要で、審査完了までに数日かかる可能性がある点に注意が必要です。。
コンビニATMで借入できるクレジットカードとしては、以下の3つが挙げられます。
・楽天カード
キャッシングに関するキャンペーンを定期的に開催している
・イオンカードセレクト
イオン銀行のキャッシュカードやWAON機能も付帯されている
・ファミマTカード
ファミリーマートでの利用時にポイント還元率が上がる
③銀行キャッシュカードを利用する
銀行で提供されているカードローンの中には、キャッシュカードから借入できるものがあります。
そのため、キャッシュカードの借入に対応するカードローンを契約することで、
銀行カードローンの中には「コンビニATMの利用手数料が無料」なものがあるため、借入や返済のたびにかかるコストを抑えられます。
コンビニATMで借入できる銀行キャッシュカードとしては、以下の3つが挙げられます。
・セブン銀行カードローン
セブン銀行の手数料が無料で、スマホアプリからも借入できる
・三井住友銀行カードローン
E-net(イーネット)ATM、ローソン銀行ATM、セブン銀行ATMの手数料が無料
・横浜銀行 バンクカードローン
上限金利が年13.6%と低い
コンビニATMからお金を借りる方法でおすすめなのは?
コンビニATMからお金を借りる方法を3種類紹介しましたが、それぞれ特徴が異なります。
まずは、それぞれの特徴を活用できる人について、以下の表にまとめました。
借入先 | 特徴を活用できる人 |
---|---|
大手消費者金融 | ・申し込みから始める必要がある人 ・短期間の借入で利息を抑えたい人 |
クレジットカード | ・キャッシング枠が付帯されているクレジットカードを保有している人 ・翌月にまとめて返済したい人 |
キャッシュカード | ・借入機能に対応するキャッシュカードを持っている人 ・長期間借入する予定があり、月々の利息を少しでも抑えたい人 |
大手消費者金融を利用するのがおすすめな人の特徴
・申し込みから始める必要がある人
・短期間の借入で利息を抑えたい人
3つの方法のうち、審査時間や契約までの時間が早いのは大手消費者金融で、最短数分〜30分程度で借入が可能です。
また、大手消費者金融では、初めて契約する人に30日程度の無利息サービスがあります。
そのため、短期間で完済できる人であれば、他の借入方法よりも利息を抑えられるでしょう。
クレジットカードを利用するのがおすすめな人の特徴
銀行キャッシュカードの利用に向いている人の特徴としては、以下の2点が挙げられます。
・キャッシング枠が付帯されているクレジットカードを保有している人
・翌月にまとめて返済したい人
すでにキャッシング枠が付帯されているクレジットカードを持っており、利用枠が空いている場合はすぐに借入ができます。
カードローンや借入機能のあるキャッシュカードを持っていない場合だと、スピードの面で優れているでしょう。
また、カードローンの場合は「リボ払い」が基本ですが、クレジットカードの場合は「1回払い」が選択できます。
そのため、一時的な借入ですぐに返済できる場合は利便性が高くなるでしょう。
銀行キャッシュカードを利用するのがおすすめな人の特徴
銀行キャッシュカードの利用に向いている人の特徴としては、以下の2点が挙げられます。
・借入機能に対応するキャッシュカードを持っている人
・長期間借入する予定があり、月々の利息を少しでも抑えたい人
キャッシュカードの場合、「口座から出金」と「借入」の2つが利用できること特徴です。
そのため、すでに銀行口座を開設している人だと利便性が高いでしょう。
また、銀行カードローンはクレジットカードや消費者金融と比べて金利が低い傾向にあるため、月々の利息を抑えられます。
コンビニATMからお金を借りる手順
コンビニATMからお金を借りる手順は、借入方法によって少し異なるため、自分が利用したい方法を確認してみましょう。
ただし、細かい手順については各社のATMごとに異なるため、ここでは大まかな流れについて説明していきます。
大手消費者金融を利用する場合の手順
大手消費者金融でコンビニATMから借入する場合の手順は、以下の通りです。
1.ローンカードをATMに挿入/スマホアプリをATMで読み取る
2.「お借入れ」「出金」などの項目を選択
3.暗証番号を入力する
4.借入金額を入力する
なお、スマホアプリから借入する場合は、アプリを起動してATM画面に表示されたQRコードを読み取る必要があります。
読み取った後は「確認番号」「認証番号」がアプリに表示されるので、入力しましょう。
クレジットカードを利用する場合の手順
クレジットカードでコンビニATMから借入する場合の手順は、以下の通りです。
1.クレジットカードをコンビニATMに挿入する
2.「お借入れ」「出金」などの項目を選択
3.暗証番号を入力
4.借入金額を入力する
なお、クレジットカードによっては、支払い方法を「1回」「リボ払い」など選択できる場合があります。
銀行キャッシュカードを利用する場合の手順
銀行キャッシュカードでコンビニATMから借入する場合の手順は、以下の通りです。
1. キャッシュカードをATMに挿入
2.「お借入れ」「出金」などの項目を選択
3.暗証番号を入力する
4.借入金額を入力する
1点注意したいのが、キャッシュカードを挿入する向きです。
向きを間違えてしまうと、口座から現金を出金することになってしまうため、確認しておきましょう。
コンビニATMからお金を借りる際に注意すること
コンビニATMからお金を借りる際に注意することは、以下の3点が挙げられます。
・利用できる時間帯を確認する
・借入限度額が決められている
・コンビニのメディア端末では借りられない
利用できる時間帯を確認する
コンビニATMの場合、利用可能な時間帯が限られている場合があります。
「どのコンビニATMが何時まで対応している」と決められているわけではなく、カードローン(金融機関)によって対応時間が異なります。
日中の時間であれば基本は問題なく利用できますが、深夜に借入が必要な場合は注意が必要です。
借入限度額が決められている
コンビニATMは、1日や1回あたりの借入限度額が設定されています。
ATM | 限度額 |
---|---|
セブン銀行ATM | 1回あたり10万円(スマホATMの場合) 1日あたり50万円 |
ローソン銀行ATM | 1回あたり20万円 1日あたり50万円 |
イーネットATM | 1回あたり20万円 1日あたり:金融機関によって異なる |
1日あたりの限度額を超えて借入はできないため、必要金額によっては不足する可能性があります。
また、1回あたりの限度額も設定されている場合は、複数回に分けて借入する必要があります。
しかし、コンビニATMの利用で手数料のかかるカードローンの場合は、複数回に分けて借入することでコストがかさんでしまう可能性があるため注意が必要です。
コンビニのマルチメディア端末では借りられない
コンビニには、各種チケットのや住民票などを取得できる「マルチメディア端末」が設置されています。
しかし、マルチメディア端末は、借入に対応していないため注意が必要です。
なお、MINISTOP Loppiなどの一部のマルチメディア端末はカードローンやクレジットカードの返済が可能です。
コンビニATMからお金を借りる際によくある質問
最後に、コンビニATMからお金を借りる際の疑問について、以下3点に回答します。
・どこのコンビニがおすすめ?
・コンビニでお金を借りるメリット・デメリットはある?
・コンビニでお金を借りる際に必要なものは?
コンビニATMで借入する際に不安がある人は、一度確認してみましょう。
どこのコンビニがおすすめ?
基本的にコンビニATMごとの大きな違いはないため、「自宅に近い」などの利便性で選ぶとよいでしょう。
ただし、キャッシュカードやカードローンの中には特定のコンビニATMで利用手数料がかからないものもあります。
借入先の金融機関の取り扱いを確認して、よりメリットの大きいコンビニATMを利用するようにしましょう。
コンビニでお金を借りるメリット・デメリットはある?
コンビニでお金を借りる際には、メリットもデメリットもあります。それぞれを比較できるよう以下の表にまとめました。
メリット | デメリット |
---|---|
24時間365日お金を借りられる アプリ利用でローンカード無しの借入も可能 | ATMによっては手数料がかかる 1回/1日あたりの利用金額が制限される場合がある |
「銀行のATMが近くにない」「営業時間外」の場合に、コンビニATMを活用できます。
ただし、コストや借入金額に制限がある点には注意が必要です。
コンビニでお金を借りる際に必要なものは?
コンビニでお金を借りる際に必要なものは借入するためのカード(ローンカードやキャッシュカードなど)です。
なお、スマホATMを利用する場合はカードが不要で、アプリがインストールされたスマートフォンがあれば借入できます。
ただし、カードローンやクレジットカードの申し込みから始める場合は、本人確認書類や収入を証明する書類などを提出する必要があります。
まとめ
コンビニATMでは、複数の方法で借入が可能です。
借入方法によって金利や審査時間、無利息サービスの有無など特徴が異なるため、自分が使いやすいと思うものを比較しましょう。
ただし、コンビニATMは1日や1回あたりの借入限度額が設定されている場合もあります。
また、利用可能な時間は借入する金融機関によって異なる場合もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。