カードローンとはどんなサービスだろうか、どんな人が使っているのだろうか等、カードローンに関心がある方は大変多いです。
特にカードローン利用を検討している方からすれば、具体的な特徴が気になりますよね。
そこで、この記事では、
- カードローンとはどのようなサービスか
- カードローンはどんな人が使っているのか
- カードローンのメリット
- カードローンの注意点
など、カードローンの基本的なサービス概要や、利用されている方の特徴についてまとめました。
カードローンとはどのようなサービス?
まずカードローンとは、どのようなサービスでしょうか。
ここでは、カードローンとはどのようなサービスという基礎について、仕組みやフリーローンなどとの違いとともに解説します。
カードローンとは?
カードローンとは、銀行や消費者金融などが審査によって設定した利用限度額の範囲内で、融資を受けられる個人向けサービスです。
審査において、担保や保証人が不要で、借り入れた資金の使い道は自由(事業資金以外)なので、急に資金が必要になったときに大変便利です。
カードローンの仕組み
カードローンを利用するには、融資を申し込み、審査を受けなければなりません。
銀行系や信販系、消費者金融系によって、審査のスピードが違っており、銀行系よりも信販系、消費者金融系のほうが早い傾向があり、最短即日で借入れできることもあります。
一方、銀行系は早くても申込みの翌日以降になります。
また、借入れや返済をするときは、コンビニATMを利用できるほか、指定した銀行口座に振り込んでくれるサービスもあります。
カードローンとフリーローンの違い
カードローンと似ているサービスとして、フリーローンがあります。
フリーローンとは、カードローンと同じく借り入れた資金の使い道は自由(事業資金以外)ですが、借入限度額を設定せずに必要な資金を借り入れることができるという特徴があります。
また、借り入れた資金は1度にまとめて返済する必要があります。
カードローンとフリーローンの最も大きな違いは、借入れ・返済回数です。
というのは、カードローンが利用限度額の範囲内であれば、何度も借入れ・返済ができるのに対し、フリーローンは借り入れたら、1度にまとめて返済しなければならないからです。
追加でフリーローンを利用したい場合は、再度申し込む必要があります。
金利にも違いがあり、カードローンよりもフリーローンのほうが金利が低い傾向にあります。
カードローンとキャッシングの違い
カードローンと似ているもう一つのサービスがキャッシングです。
キャッシングとは、クレジットカードに付帯している借入れサービスのことです。
カードローンとキャッシングの違いとして、金利や利用限度額などがあります。
カードローンとキャッシングの金利と利用限度額の違いをまとめると、次のとおりです。
カードローン | キャッシング | |
---|---|---|
金利 | 低い | 高い |
利用限度額 | 高い | 低い |
ただし、お金を借りるという意味では、カードローンとキャッシングはほとんど同じと言えます。
カードローンとリボ払いの違い
リボ払い(リボルビング払い)とは、クレジットカードやカードローンの返済方式の1つで、毎月一定額を返済する方法です。
毎月の一定額の内訳は、元本と利息になります。
毎月の返済額を一定額に抑えることができるため、家計にやさしいというメリットがある一方で、返済額が少ないため、つい借入れを増やしてしまうというデメリットがあります。
カードローンは、個人向けの融資サービスであるのに対し、リボ払いはクレジットカードやカードローンの返済方式の1つです。
そのため、カードローンとリボ払いは比べるものではありません。
カードローンを利用している人とは?
カードローンを利用している人には、どんな属性の人がいるのでしょうか。
ここでは、カードローンを利用している人の男女比や年齢比、職業、年収などについて、解説します。
カードローンを利用している人の男女比
カードローンを利用している人「貸金業者からの借入経験のある個人」の男女比は、次のようになります。
男性 | 63.3% |
女性 | 36.7% |
男性が6割超、女性が4割弱となっており、女性より男性の借入経験者のほうが多くなっています。
カードローンを利用している人の年齢比
カードローンを利用している人(「貸金業者からの借入経験のある個人」)の年齢比は、次のようになります。
20代以下 | 17.9% |
30代 | 18.5% |
40代 | 22.4% |
50代 | 21.6% |
60代以上 | 19.6% |
カードローンを利用している人の年齢比を見ると、40代が最も多く、次いで50代、60代、30代、20代以下の順になっています。
カードローンを利用する人の職業
カードローンを利用している人の職業については、一般社団法人全国銀行協会が実施した「銀行カードローンに関する消費者意識調査」(2020年3月31日)を参照します。
というのは、日本貸金業協会「資金需要者等の借入意識や借入行動等に関する調査結果」(令和4年度(2023年))にはデータがなかったからです。
ただし、調査期間が2020年1月下旬であり、新型コロナウイルス感染症の拡大前になるので、ご注意ください。
カードローンを利用している人の職業は、次のようになります。
ここでいう「カードローンを利用している人」とは、「銀行カードローン利用者」(=銀行カードローン&貸金業利用者及び銀行カードローンのみ利用者)とします。
公務員 | ④5.8% |
経営者・役員 | 2.8% |
会社員 | ①65.4% |
自営業 | ③6.7% |
自由業 | 1.5% |
専業主婦(主夫) | ⑤4.3% |
パート・アルバイト | ②7.0% |
学生 | 1.8% |
その他 | 2.5% |
無職 | 2.1% |
「カードローンを利用している人」の職業の割合を見ると、最も多いのが①会社員で、次いで②パート・アルバイト、③自営業、④公務員、⑤専業主婦(主夫)となっています。
圧倒的に会社員が多くなっています。
カードローンを利用する人の年収
カードローンを利用している人(「貸金業者からの借入経験のある個人」)の年収の割合は、次のようになります。
100万円以下 | ②17.5% |
100万円超~200万円以下 | ⑤14.7% |
200万円超~300万円以下 | ③16.6% |
300万円超~500万円以下 | ①27.7% |
500万円超~800万円以下 | ④16.5% |
800万円超~1,000万円以下 | 3.5% |
1,000万円超 | 3.5% |
カードローンを利用している人の年収を見ると、最も多いのが①「300万円超~500万円以下」、次いで②「100万円以下」、③「200万円超~300万円以下」、④「500万円超~800万円以下」、⑤「100万円超~200万円以下」となっています。
また、年収「300万円以下」の人は、48.8%と5割近くを占めています。
カードローンの利用目的
カードローンの利用目的(「借入申込を行った際の資金使途」)は、次のようになります。
趣味/娯楽(レジャー、旅行を含む)費 | ①36.1% |
食費 | ②20.4% |
家族のための支出 | ③16.5% |
外食等の遊興費 | ④13.3% |
家賃の支払い(住宅ローンの返済を除く) | ⑤11.8% |
自動車の購入費(車検整備費等を含む) | 9.9% |
衣料費 | 9.7% |
納税・納付などの支払 | 8.9% |
水道・光熱(電気・ガス等)費 | 8.8% |
医療費 | 8.4% |
ギャンブル | 7.4% |
授業料、保育料、給食費等の学校関係費 | 7.1% |
通信費(電話料金やインターネット利用料等) | 6.4% |
住宅ローン等の返済資金不足の補填 | 6.1% |
冠婚葬祭費 | 5.1% |
住宅のリフォーム費 | 4.2% |
学習教材等の教育関係費 | 4.1% |
資格試験・学校等の受験費 | 2.3% |
資格試験・受験勉強のための予備校等受講料 | 1.8% |
カードローンの利用目的(「借入申込を行った際の資金使途」)を見ると、最も多いのは①「趣味/娯楽(レジャー、旅行を含む)費」となっており、次いで②「食費」、③「家族のための支出」、④「外食等の遊興費」、⑤「家賃の支払い(住宅ローンの返済を除く)となっています。
カードローンの平均借入額
カードローンの平均借入額についても、日本貸金業協会「資金需要者等の借入意識や借入行動等に関する調査結果」(令和4年度(2023年))にはデータがなかったことから、一般社団法人全国銀行協会が実施した「銀行カードローンに関する消費者意識調査」(2020年3月31日)を参照します。
そのため、新型コロナウイルス感染症の拡大前の2020年1月下旬のデータになるので、ご注意ください。
カードローンの平均借入額は、次のようになります。
ここでいう「カードローンの平均借入額」は、「現在の借入総額」とします。
1万円~10万円以下 | ⑤13.9% |
11万円~30万円以下 | ②16.1% |
31万円~50万円以下 | ④15.5% |
51万円~100万円以下 | ①16.7% |
101万円~200万円以下 | ③15.9% |
201万円~300万円以下 | 7.9% |
301万円~400万円以下 | 4.0% |
401万円~500万円以下 | 2.4% |
501万円~600万円以下 | 1.7% |
601万円~800万円以下 | 1.6% |
801万円~1,000万円以下 | 0.9% |
1,000万円より多い | 3.5% |
カードローンの平均借入額(「現在の借入総額」)を見ると、最も多いのが①「51万円~100万円以下」で、次いで②「11万円~30万円以下」、③「101万円~200万円以下」、④「31万円~50万円以下」、⑤「1万円~10万円以下」となっています。
その結果、借入額200万円以下の割合は、78.1%となっていることから、全体の約8割を占めています。
カードローンのメリットとは?
カードローンのメリットとして、次の5つが挙げられます。
- キャッシングより金利が低い
- 担保や保証人がいらない
- 利用目的を問わない
- 借入・返済方法が簡単
- 契約限度額の範囲内で何度でも借入可能
それぞれについて、解説します。
キャッシングより金利が低い
カードローンのメリットとして、まず挙げられるのは、キャッシングより金利が低いことです。
というのは、カードローンは審査によって利用限度額が決まり金利が決まるのに対し、キャッシングはクレジットカードに付帯している機能であるため、クレジットカードの申込み時に申請しておけば、簡単に利用できるからです。
ただし、クレジットカードの申込み時にキャッシング利用を希望していない場合、改めて審査されることになります。
担保や保証人がいらない
カードローンの2つ目のメリットとして、担保や保証人がいらないことが挙げられます。
というのは、カードローン会社の多くが借入れの際、保証会社の保証を受けることが条件になっているからです。
利用目的を問わない
カードローンの3つ目のメリットとして、利用目的を問わないことが挙げられます。
というのは、カードローンの利用目的は、事業性資金を除き、原則自由となっているからです。
利用目的を問わないカードローンに対して、利用目的が限定されているローンとして、住宅ローンや自動車ローンが挙げられます。
このような利用目的が限定されているローンと比べると、利用目的を問わないカードローンは使い勝手が良いというメリットがあります。
借入・返済方法が簡単
カードローンの4つ目のメリットとして、借入・返済方法が簡単なことが挙げられます。
というのは、カードローンは、インターネットバンキングや銀行ATMで借入れや返済ができるだけでなく、コンビニATMなどの提携ATMでも借入れや返済ができるからです。
さらに、時間的にも24時間借入れや返済ができるカードローンが多いため、急な出費があるとき、いつでもどこでも利用できます。
契約限度額の範囲内で何度でも借入可能
カードローンの5つ目のメリットとして、契約限度額の範囲内で何度でも借入可能なことが挙げられます。
というのは、カードローン審査に通って契約限度額が決まったら、その範囲内で何度でも借入れすることができるからです。
そのため、必要なときにカードローンを利用することができるため、大きなメリットになります。
カードローンで注意することとは?
カードローンで注意することとして、次の4つが挙げられます。
- 金利はカードローン会社ごとに違う
- 審査に通らないと借入できない
- 年収によって借入金額が変わる
- 返済計画を立てることが大事
それぞれについて、解説します。
金利はカードローン会社ごとに違う
カードローンの注意点として、まず挙げられるのは、金利はカードローン会社ごとに違うことです。
というのは、銀行系カードローンの金利は信販系・消費者金融系カードローンと比べると、低い傾向にあるからです。
しかし、銀行系カードローンは金利が低いというメリットがありますが、最短でも申込み日の翌日以降の借入れになってしまいます。
一方で、信販系・消費者金融系カードローンの中には、最短即日で借入れ可能なカードローンがあります。
そのため、カードローンの利用を検討する際は、金利の違いを把握した上で、自分に合ったカードローンを選ぶことが重要です。
審査に通らないと借入できない
カードローンの2つ目の注意点として、審査に通らないと借入れできないことが挙げられます。
というのは、カードローンを利用するには、氏名や連絡先、住所などの個人情報、年収や勤続年数などの勤務先情報、他社の借入状況などを申告した上で、返済能力などの審査を受ける必要があるからです。
さらに、過去のクレジットカードやカードローンなどの申込みや利用履歴などの情報を登録した信用情報も審査の対象になります。
そのため、過去に滞納や自己破産などの事故情報がある場合、審査に通る可能性は低くなるため、注意が必要です。
年収によって借入金額が変わる
カードローンの3つ目の注意点として、年収によって借入金額が変わることが挙げられます。
というのは、カードローンの借入限度額は、年収や他社の借入状況などの審査によって決まるからです。
年収が高ければ、審査に有利になりますが、年収が低ければ、審査には不利になります。
また、他社の借入状況は、総量規制に影響があります。
総量規制とは、借入れ可能な金額を年収の3分の1に制限するという、貸金業法上の規制のことです。
銀行カードローンは、銀行法が適用されるため、総量規制の対象外です。
しかし、自主規制しているため、実質的には借入れを年収の3分の1に規制しています。
返済計画を立てることが大事
カードローンの4つ目の注意点として、返済計画を立てることが大事ということです。
というのは、返済計画を立てないと、借りすぎてしまったり、返済期間が長期化したりするおそれがあるからです。
借りすぎてしまうと、毎月の返済が遅れてしまったり、利息が増えたりして、返済が難しくなってしまうリスクがあります。
そうなると、今後自動車ローンや住宅ローンが借りられないとい事態になりかねないので、注意が必要です。
そのため、返済計画をしっかりと立てることが大事になるのです。
返済計画を立てる際は、カードローンの公式ページに返済シミュレーションがあるので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
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カードローンとはどのようなサービスで、どんな人が利用しているか、カードローンのメリット、注意点などについて解説しました。
これらの点を踏まえて、どのカードローンを利用するかを検討していただければと思います。
まとめ
カードローンとは、銀行や消費者金融などが審査によって設定した利用限度額の範囲内で、融資を受けられる個人向けサービスで、次のような特徴があります。
- 契約限度額の範囲内で何度でも借入れできる
- 資金使途は自由(事業性資金は除く)
- 銀行系カードローンの金利は信販系、消費者金融系よりも低い
- キャッシングより金利が低い
- 担保や保証人は不要
カードローンの利用者は、職業別に見ると「会社員」が6割以上を占めており、年収別に見ると、年収300万円以下の人が約5割を占めています。
カードローンは、急な出費が必要なときに比較的簡単に借入れができるので、とても便利なサービスです。
そのため、会社員を中心に多くの人が利用しています。
しかし、気軽に借り入れることができるため、使いすぎてしまう人がいることも事実です。
カードローンを利用する際は、しっかりと返済計画を立てて使いましょう。