カードローンの審査に落ちてしまい、悩んでいるという人もいるでしょう。
審査に落ちてしまう理由については、カードローン会社では公表されていません。
そのため、なぜ審査に落ちたのかわからずに結果だけが通知されるケースがほとんどです。
しかし、審査に落ちる際の理由としては、ある程度傾向があります。
審査に通るための対策や改善を行うためにも、審査落ちの理由について把握しておきましょう。
カードローンの審査に通らない際に考えられる理由
カードローンの審査に通らない際に考えられる理由としては、以下の10点が考えられます。
・ブラックリストに記録されている
・借入額が年収の3分の1を超えている
・返済比率が30%以上
・複数社から借入している
・無職で収入がない
・収入が安定していない
・勤続年数が短い
・短期間に複数社に申し込みをしてる
・虚偽申告をしている
・在籍確認が取れない
上記の該当してしまうと、ほとんどの場合で審査に通りません。
そのため、まずは自分が当てはまっていそうな項目を確認しましょう。
ブラックリストに記録されている
過去に債務整理や長期間の延滞など、返済するうえでマイナスな情報があった際には、審査に通りません。
しかし、厳密には、金融機関ではブラックリストやブラックという言葉はあまり使われていません。
金融機関は審査を行う際に信用情報を調査し、債務整理や長期延滞などのマイナスな情報(事故情報)を確認します。
事故情報として記録されるのは、以下のような例です。
・61日以上の延滞
・債務整理(自己破産、任意整理など)
・強制解約
・代位弁済
つまり、上記に該当している人は「ブラックリスト」として通称されることがあります。
そのため、過去に金融事故を起こしている人は注意が必要です。
借入額が年収の3分の1を超えている
申込金額が年収の1/3を超えている人は、審査に通りません。
例えば、年収300万円の人であれば、100万円を超える借入ができません。
総量規制は1つの借入に対してではなく、貸金業者からの借入全てを合算して、年収の1/3以内である必要があります。
したがって、他社で既に借入している人は、総量規制を超えないよう注意が必要です。
返済比率が30%以上
返済比率が30%以上の方は、審査に通りにくい可能性があります。
例えば、年収300万円の人が、年間で30万円ローンを返済している場合の返済比率は10%となります。
返済比率が極端に高いと途中で支払いが困難になると判断されるため、審査に通りにくいです。
目安は30%といわれていますが、30%以内であれば必ず通るというわけではないため、なるべく借入額を抑えることが重要です。
複数社から借入している
複数社から借入している場合、審査に通らない可能性があります。
また、多重債務者は、返済が困難になった場合に借入を増やして支払いを充填する悪循環に陥る可能性があります。
そのため、金融機関にとっては、複数社から借入がある人は審査に通りにくい対象となってしまうのです。
無職で収入がない
無職で現在収入のない方は、審査通過は困難です。
また、総量規制という観点からも、収入が無ければカードローンを利用できません。
パートやアルバイトなどの職業でも、安定した収入があると認められれば申込できるため、まずは収入を得ることが重要です。
収入が安定していない
収入に安定性がないと、審査に落ちる可能性が高いです。
例えば、アルバイトの収入でも、日雇いや1ヶ月程度の短期バイトでは安定した収入と認められません。
そのため、長期間働ける職業かどうかが重要です。
勤続年数が短い
勤続年数が短いと審査に落ちることがあります。
特にパートやアルバイトの方は、勤続年数に注意が必要です。
勤続年収は、最低でも6ヶ月以上働いていることが目安ですが、1年以上働いていることが望ましいでしょう。
短期間に複数社へ申し込みをしてる
短期間に複数社へ申込をしてる場合、審査に落ちる可能性が高いです。
カードローンの申込履歴は信用情報に6ヶ月間記録されるため、金融機関が審査する段階で他社への申込が発行します。
そのため、複数社に申込する場合でも、期間を空けることが望ましいです。
虚偽申告をしている
申込時に虚偽申告をした場合、審査に通りません。
カードローンの審査では、信用情報の調査や収入証明書類の確認を行うため、年収や借入額の嘘が発覚します。
虚偽の申告をする人は信用問題に関わるため、必ず正しい情報で申し込むようにしましょう。
在籍確認が取れない
在籍確認が取れないと、カードローンの審査に落ちる可能性が高いです。
在籍確認が取れないと本当にその職場で働いているかがわかりません。
したがって、申告された年収が正しいか判断できないため、審査に落ちます。
カードローンに審査がある理由
カードローンでは申込後に必ず審査が行われますが、理由としては以下の3点が挙げられます。
・法律で義務付けられているため
・返済能力を判断するため
・適正な借入額を判断するため
法律で義務化されているだけでなく、貸したお金が返ってこないというリスクを防ぐ目的で審査が行われています。
法律で義務付けられているため
カードローンで審査を行うことは法律によって義務化されています。
貸金業法によると、金融機関は以下の3点について調査しなければいけません。
・必ず返済能力を調査すること(貸金業法第13条第1項)
・年収の3分の1を超える貸付け(総量規制)の禁止(同法第13条の2)
・貸付金額が50万円を超える場合、年収証明書類を提出させ収入を確認する(同法第13条第3項)
そのため、カードローンの審査を避けて借入することはできません。
万が一審査のないカードローンがある場合は、法律に違反しているため、注意が必要です。
返済能力を判断するため
カードローンの審査は返済能力を判断するために行われます。
返済能力の調査は法律でも義務付けられていますが、金融機関にとっても重要です。
返済能力のない人にお金を貸してしまうと、返済が困難になる可能性が考えられます。
融資したお金が戻ってこないと、金融機関にとっては損失となるため、必ず返済能力を調査するのです。
適正な借入額を判断するため
カードローンの審査は適正な借入額を判断するために行います。
これは、途中で返済が困難にならないよう、返済能力に見合った借入額を判断するためです。
カードローンの審査は大きく2つに分けられる
どの金融機関でも、カードローンの明確な審査基準については公開されていません。
しかし、一般的な審査項目としては、以下の2点が考えられます。
1.属性情報
2.信用情報
上記の2点から総合的に判断し、審査結果を通知します。
ただし、どちらかが優れているから審査に通るわけではなく、どちらの項目も一定基準以上を満たしている必要があるため、注意が必要です。
1.属性情報の審査とは?
属性情報とは、申込者本人に関する情報ことで、以下の項目が該当します。
・年齢
・年収
・勤続年数
・他社借入額
・家族構成
・住居情報
・家賃、住宅ローンの支払額
上記の属性情報は、返済能力を判断する際に重要な情報で、各項目を総合的に判断して審査を行います。
一般的な金融機関では、審査方法について「スコアリングシステム」を採用しており、上記の情報についてスコア化しています。
出典:アイフル
スコアリングシステムに基づいた点数から審査結果を判定し、借入額や金利を決定する仕組みです。
2.信用情報の審査とは?
信用情報とは、クレジットカードや借入の申込や契約に関する情報です。
信用情報をもとに他社の借入状況や返済の実績が確認できます。
信用情報を保管している会社は、以下の3社が挙げられます。
・JICC(株式会社日本信用情報機構)
・CIC(株式会社シー・アイ・シー)
・KSC(全国銀行個人信用情報センター)
上記の会社は『信用情報機関』とも呼ばれ、加盟する金融機関の信用情報をまとめています。
ただし、金融機関ごとに加盟している信用情報機関が異なるため、審査結果が異なる可能性があります。
例えば、KSC(全国銀行個人信用情報センター)は主に銀行が加盟しており、消費者金融会社などは加盟していないケースがほとんどです。
申込先の金融機関が加盟する信用情報機関によって、審査結果が異なる可能性があるため、事前に加盟する信用情報機関を確認しておきましょう。
カードローンの審査に通らない理由を調べる方法
カードローンの審査に通らなかった場合に、理由が知りたいという人もいるかもしれません。
結論として、審査が落ちた理由を特定することは難しいですが、信用情報を調べることは可能です。
そのため、自分の信用情報が気になるという方は、調べてみましょう。
カードローン会社は理由を通知しない
前提として、カードローン会社は審査に落ちた理由を公表しません。
そのため、「なぜ審査に落ちたのか」を完全に特定することは難しいといえます。
したがって、審査に通るためには、自分の属性情報や信用情報を改善させる必要があるでしょう。
審査で重視される信用情報を開示する方法
カードローンでは、信用情報が原因で審査に落ちるケースが多いです。
信用情報は本人に限り調査できるため、審査に落ちた原因を知りたいという方は開示請求してみましょう。
開示請求の方法は、信用情報機関ごとに異なっており、請求のたびに料金が発生するため注意が必要です。
・JICC(株式会社日本信用情報機構)
JICCでは、以下の2つの方法により開示の請求を行えます。
・スマートフォン
・郵送
申込方法によって必要な書類が異なります。
申込方法 | 料金 | 必要書類 |
---|---|---|
スマートフォン | 税込み1,000円 (決済手数料除く) | クレジットカード+電話番号 もしくは 本人確認書類 |
郵送 | 税込み1,000円 (決済手数料除く) | 本人確認書類 |
スマートフォンによる申込は、郵送に比べて請求までの時間が短いため便利です。
スマートフォンでの手続きは、以下の手順で行います。
1.JICCのアプリをダウンロード
2.本人認証を行う
3.氏名、住所等の情報を入力
4.手数料の支払い
5.開示結果の受取
スマートフォンの手続きの場合、支払いや本人認証の時間を含めて数分〜数時間程度で結果を受け取れます。
・CIC(株式会社シー・アイ・シー)
CICでは、以下の2つの方法により開示の請求を行えます。
・インターネット(パソコン、スマートフォン)
・郵送
申込方法によって必要な書類や料金が異なるため、確認しておきましょう。
申込方法 | 料金 | 必要書類 |
---|---|---|
インターネット | 税込み500円 (決済手数料除く) | 電話番号 (ローン、クレジット契約時に使用したもの) |
郵送 | 税込み1,500円 (決済手数料除く) | 本人確認書類 開示申込書 |
上記の申込方法のうち、インターネット申込は開示までの時間が短く、手数料も安いです。
インターネットでの手続きは、以下の手順で行います。
1.CICに登録されている電話番号からナビダイヤル(0570-021-717)へ電話し、受付番号を取得する
2.受付番号の入力
3.氏名、住所等の情報を入力
4.手数料の支払い
5.開示結果の受取
CICのインターネット請求では、手続き完了後すぐに結果を受け取れます。
・KSC(全国銀行個人信用情報センター)
KSCでは、以下の2つの方法により開示の請求を行えます。
・インターネット(パソコン、スマートフォン)
・郵送
申込方法によって必要な書類や料金が異なるため、確認しておきましょう。
申込方法 | 料金 | 必要書類 |
---|---|---|
インターネット | 税込み1,000円 | マイナンバーカード または 写真付きの本人確認書類 |
郵送 | 税込み1,124円~1,200円 ※コンビニエンスストアによって異なる | 申込書 本人確認書類の写し 本人確認手続き利用券 (コンビニエンスストアで購入) |
上記の申込方法のうち、インターネット申込は開示までの時間が短く、手数料も安いです。
インターネットでの手続きは、以下の手順で行います。
1.メールアドレスの登録
2.氏名、住所等の情報を入力
3.本人確認書類の提出
4.手数料の支払い
5.開示報告書のダウンロード
KSCのインターネット請求では、本人確認の完了までに時間がかかることがありますが、手数料の支払いが終わればすぐに結果を受け取れます。
カードローンの審査に通らない人がすべき対策や方法
カードローンの審査に通らない人がすべき対策については、以下が挙げられます。
・申込条件の確認
・信用情報の整理
・収入と借入のバランスを意識
・申込額を抑える
・複数社に申込しない
・申込期間を空ける
・おまとめローンを活用
・正しい情報を申告
・在籍確認のないカードローンを選ぶ
・高金利のカードローンを選ぶ
・保証会社が2社あるカードローンを選ぶ
収入と借入のバランスが適切で、信用情報に問題なければ審査に通る可能性は高いです。
そのため、上記のポイントをしっかりと理解しておきましょう。
カードローン会社の申し込み条件を確認する
審査が不安な方は、カードローン会社の申込条件を確認しましょう。
カードローンでは、以下の項目が申込条件であるケースが多いです。
・年齢
・職業
・安定した収入があること
・お住まいの地域、勤務先の地域が営業区域であること
・金融機関が指定する保証会社の承諾が得られること
カードローンによっては年齢や職業に制限が設けられています。
信用情報を整理する
信用情報に不安がある場合は、回復するまで時間を空けることが重要です。
また、返済の実績を作ることで審査にプラスの影響を与えることがあります。
時間はかかりますが、着実な積み重ねが重要と言えるでしょう。
収入と借入のバランスを考える
審査に通るためには、収入と借入のバランスを考えることが重要です。
収入が少なすぎても、借入が多すぎても審査に通りません。
希望借入額を低く設定する
審査に通りやすくするためには、希望借入額を必要最小限にすることが重要です。
収入に対して借入が多いと審査に通らない可能性があります。
また、契約後に増額の申請を行い限度額を上げることは可能なため、最初は希望借入額を低く設定すると良いでしょう。
複数社に申し込みをしない
同時に複数社に申込しないことで、審査に通る確率を上げられます。
そのため、なるべく1社に絞ってカードローンを選ぶことが重要です。
再申し込みまで期間を空ける
審査に落ちた場合は、再申込まで期間を空けましょう。
信用情報に記録が残っている間は審査に通りにくいと考えられるため、なるべく6ヶ月以上は空けることが望ましいです。
おまとめローンを検討する
借入の件数が多い場合は、おまとめローンを検討しましょう。
おまとめローンを活用することで、借入件数を少なくできるため、審査にプラスとなる場合があります。
また、月々の返済額を抑えられる可能性があるため、支払いが厳しいと感じている人にとってメリットがあります。
正しい情報を申告する
申込時に正しい情報を申告することで、審査に通る確率を上げられます。
審査に落ちる原因の1つに、虚偽の申告や申込情報の誤申告があります。
間違った情報を申告してしまうと虚偽の申告と捉えられる可能性もあるため、なるべくミスを減らすことが重要です。
在籍確認がないカードローンを選ぶ
在籍確認が難しい場合は、職場へ電話連絡を行わないカードローンを選びましょう。
例えば、消費者金融会社の多くは電話による在籍確認を省略しています。
高金利のカードローンを選ぶ
審査に通るか不安な場合は高金利のカードローンを選ぶことも1つの方法です。
カードローンの金利は審査状況に応じて決定します。
金利が高いカードローンの場合、他の会社に比べて審査基準が異なる場合があるため、不安な方は検討しましょう。
保証会社が2社ある銀行系カードローンを選ぶ
保証会社が2社ある銀行カードローンの場合、審査に通るケースがあります。
保証会社が付いていることで、金融機関は貸したお金が返ってこないリスクを減らせます。
そのため、保証会社が2社あると審査に通りやすい可能性があるでしょう。
カードローンの審査に備えよう
カードローンの審査基準は公開されていませんが、審査に落ちるおおよその原因は推測できます。
適切な方法で申込することで審査に通る場合もあるため、カードローンを使いたい場合は諦めずに対策することも重要になってきます。
審査に不安のある方は信用情報の開示請求を行い、あらかじめ確認しておくと不安を解消できます。
また、収入と借入のバランスを考えながら、必要最小限の希望額で申込を行うようにしましょう。